聴雨 Rain drops keep falling on leaves

こんにちは、脱力系茶室 香梅庵です。

庭の紫陽花が見ごろになり、

下地窓ごしに見る紫陽花


紫陽花の葉にあたるボソボソという雨の音、

石をうつボトボトという雨の音

苔に染み込むモソモソという雨の音

様々な音階の心地よい雨の音が茶室に響きます。

実は、玄関の画賛は毎月私が描いております。

今までほとんどのお客様から画賛についてたづねられたことはありません。

気づかないのか、気づかないふりをしているのか。下手うまならぬ下手下手ですので、聞く価値なしとされているのでしょう。。

唯一人、最近お茶を習い始めたわたくしの姪っ子が、これ叔母さんが描いたの?と聞いてくれました。

6月の画賛は

聴雨 (雨を聴く)-聴雨更寒尽、晩秋の五言律詩ですが、日本では梅雨のこの時期でも飾られることがあります。たしか映画 日日是好日でも、梅雨の時に使われていたような。

出光美術館所蔵の禅僧仙厓さんが描いた有名なの指月布袋図の布袋さん風に、蛙は鳥獣戯画風に描いてみました。 雨を聴きながらまどろむ布袋さんに、蓑もないので蓮の傘をさしてあげる蛙さん この絵には、仙厓さんのエピソードを絡めました。

美濃国において新任の家老が悪政を行ったことに対して「よかろうと思う家老は悪かろう もとの家老がやはりよかろう」という狂歌を詠んだ。これに家老は怒り、後に美濃国を追放となる。その際には美濃国の美濃と蓑を掛けて「から傘を広げてみれば天が下 たとえ降るとも蓑は頼まじ」とうたった。


わかりやすい狂歌や脱力系の絵で禅の教えを庶民にわかりやすく広めた仙厓さん
絵を依頼に来る者が後を絶たないことについて、
「うらめしや わがかくれ家は雪隠か 来る人ごとに紙おいてゆく」
と誰もが来ては紙を置いていくことを自分の家を便所に擬えた狂歌を残しています。

一休さんとか仙厓さんのシュールなユーモア好きなんです。
お茶の世界は、禅僧が中国から禅の教えと一緒に、修業時の眠気覚ましに使っていたお抹茶を伝えたことから、禅宗とは切っても切れない関係なんですが、禅僧さんってたまーにシュールでユーモアあふれる方が出没するのは、どうしてなんでしょうかね。

作法とか、点前の順とかも大切だけど、仙厓さんみたいにユーモアをもってお茶を楽しみたい。

雨の音が聞こえなくなってきました。

銘 雨上がり



紫陽花も先ほどの雨で、薄桃色から赤紫色に色をかえました。



お茶に興味がある方ぜひご連絡ください。高価なお道具もありませんし、茶室もしょぼいす。それでもよければぜひ

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